ここ数年「腸」がスポットを浴びています。
メディアでも腸内フローラという言葉を頻繁に聞くようになりました。
腸内環境を整えることを「腸活」と言いますが、健康や美容に意識の高い人なら一度は取り組んだことがある、または少なくとも情報を取ってみたことはあるのではないでしょうか。
しかしその一方で、しっかりと生活習慣にまで腸活を落とし込めている人はまだまだ少数派のようです。
実際のところ、もし腸活を怠って腸内環境の悪化を放っておくと、どんなことが起こるのでしょうか?
また、忙しい現代人でも続けることのできる腸活の方法にはどんなものがあるのでしょう?
改めて、腸内環境と健康の関係について調べてみたいと思います。
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私たちの体の中に広がる小宇宙
1980年代に「腸は第二の脳である」という学説を発表したのはマイケル・D・ガーション博士でしたが、彼は腸には神経細胞と神経伝達物質があり、脳と切り離されても独自に動くことができるということを発見し、証明しました。
また、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの95%は腸で作られており、これが不足するとメンタル面にも大きな影響を与えるのですが、そのセロトニンの合成に腸内細菌の環境が関係していることが分かってきました。
最近では、「うつ」や「統合失調症」、あるいは「自閉症スペクトラム」と言った、これまで脳にばかり焦点が当たっていた病気や障がいが、実は腸内環境に起因しているということまで言われるようになりました。
腸には数百兆個もの腸内細菌が生息していて、その種類は1000種類以上、総重量は1kg以上にもなります。
それらの腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌(善玉でも悪玉でもない)の3つに分けられますが、それぞれの割合は2:1:7であるのが良いのだそうです。
腸内細菌が群生している様子はまるで花畑のようなので、腸内フローラと呼ばれています。
腸内環境が乱れるとどうなるの?
腸内環境と病気には深い因果関係があると言うことも分かってきました。
腸内環境のバランスが乱れ、悪玉菌が優位になってしまうと、次のような病気の原因となります。
・大腸ガン、乳ガンなどのガン
・心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化
・花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー
・認知症
・糖尿病などの生活習慣病
現代人の健康上の悩みが、かなりの割合で腸内環境に依存していることが分かります。
実は肥満にも腸内環境は深く関わっています。最近は腸内フローラサプリが大流行していますね。
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腸内環境を悪くする原因
それでは、なぜ腸内環境が悪くなってしまうのでしょうか?
一番大きな原因は、やはり食生活です。
食事のバランスが肉食に傾くと腸内環境は悪化します。
日本人の食生活はここ数十年の間にガラッと変わって欧米化しました。
管理人カンブレの子供時代、昭和の朝食は、ご飯に味噌汁、それに焼き魚または納豆。これが定番でした。
ところが、平成も終わろうかという現在の我が家の朝食は、、、トーストにベーコン、スクランブルエッグ、申し訳程度の野菜。
・・・こんなに変わってしまいました。
牛肉、豚肉、羊肉などの赤肉や、ソーセージ、ベーコン、ハムなど加工肉の摂取増加は、腸内環境を悪化させます。タンパク質を摂取する際はこれらを多少、鶏の胸肉、魚、豆腐などに置き換えられるといいですね。
食習慣の他にも腸内環境に影響を及ぼすものとして、
・運動不足
・睡眠不足
・遅い就寝時間
・食事のタイミングなど生活リズムの乱れ
・ストレス
などが指摘されています。
腸内環境を知る、からだの「お便り」
それでは、自分の腸内環境はいったい今、どうなっているのか?
それを知る、一番の方法は便を観察することです。
・便秘がち
・便のにおいが臭い
・便の色が黒い
・便が硬い(逆に緩い)
・排泄の時刻がバラバラ
・いきまないと便が出ない
・便に血が混じる
自分の便がこのような状態であったなら、黄色〜赤信号だと思ってください。
理想はバナナのような便と言われています。しかも、便器に浮くくらいの密度がちょうどいいそうです!
まさに便は体からの「お便り」なんですね。
自分の体からのお便りをちゃんと読めば、自分の腸内環境が分かります。
腸内環境改善に取り組もう
腸内フローラを良い状態に保つこと。
これが多くの深刻な病気の予防になり、心も体も健康に過ごす秘訣だということが分かりました。
しかもそれは昔から言われていて、私たちの誰もが知っている、
「良く眠り、良く食べ、良く動く」
結局はこんなシンプルなこと集約されるのです。
もちろん、それができれば誰も苦労はしないのです。
分かっていてもできない、自分の腸内環境を気にするよりも優先しなきゃいけないことが日々目白押しです。
けれども、生活習慣改善をついつい後回しにしているうちに、もしも大きなツケを支払わされることになったら、それこそ割に合いません。しかも、あなたに代わってそのツケを払うことのできる人は誰もいないのです。
そうは言っても、すべてをいっぺんに変えて模範生のようになることは100%無理ですし、目指すことすらオススメできません。
ですから、まずは体のお便りをちゃんと読む。ここから始めてはいかがでしょうか?
・お便りは毎日欠かさず届いているか?
・お便りはスムーズに届くか?
・お便りの状態はどうか?
ご自分の体の状態としっかりと向き合う習慣ができれば、モチベーションを保つことができるでしょう。
その上で、食生活の改善、サプリの導入、運動不足解消や睡眠の改善など次のステップに取り組まれるのが良いでしょう。
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