Amazonから「アカウントの調整」という、意味不明な言葉が書いてあるメールを受け取ったことはありませんか?
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管理人カンブレが実際に体験したことですが、先日Amazonマーケットプレイスで買い物をした際、お届け予定日に荷物が届きませんでした。出品者に問い合わせたところ出品者からは「注文をキャンセルして返金します」という返信。続いて、Amazon本体から「返金処理が完了しました」というメールが来ました。
その際Amazonからのメールに書いてあった返金の理由の文言が妙に気になりました。
「理由:アカウントの調整」
え、何?これってもしかして、
- この出品者って詐欺だったの!?
- Amazonがこの出品者のアカウントを削除!?
なんていう妄想がムクムクと湧いてしまったんです。
返金はされたので金銭的な実害はなかったのですが、どうしても「アカウントの調整」という言葉が気になって仕方ありません。そこで、その疑問を解決すべくAmazonカスタマーサービスに問い合わせてみました。
『アカウントの調整』はどういう時に使われる?
結論から言うと、返金理由が「アカウントの調整」だからと言って、その出品者が即、詐欺確定だと言う意味ではありません。
出品者が返金処理をすると「アカウントの調整」となる
Amazonカスタマーサービスによると、出品者によって購入者に返金処理が行われると、Amazonの側では一律「アカウントの調整」と言う表現になるのだそうです。
「分かりにくくて申し訳ございません。」
・・・と、対応してくれた女性スタッフは電話口で申し訳なさそうに言ってました。ですから、詐欺認定でアカウントが削除された、、、わけではなかったようです。
ネット上では詐欺だと言う意見が多数
一方「アカウントの調整」とネットで検索すると、
- そのアカウントは詐欺業者!
- 出品者のアカウントが詐欺グループに乗っ取られている!
大方が上記のような意見でした。
うーーーん。。。どっちが正しいんでしょう?
これは私の意見ですが「中には詐欺業者もいる」ということではないでしょうか?特にこちらが何もアクションを起こしていないのに「一方的に注文をキャンセルされた」「勝手に返金処理された」という場合には詐欺業者である可能性が高いと思います。
Amazon側としては、たとえ詐欺の疑いのある出品者であっても、問い合わせて来た購入者に「この出品者は詐欺です」とは、まさか口が裂けても言えないですよね。
私たちの個人情報が狙われている
それではなぜ、彼らはこんな手の込んだことをするのでしょうか?
その目的は、
- 購入者の情報(氏名、届け先住所、電話番号)を取得する
- 返金の方法を知らない購入者の泣き寝入りを狙う
この二つがあるのでは?と言われています。
ただ、出品者の方から勝手に注文をキャンセルして返金処理をしてきた場合にはお金目的ではないですよね。
とすると、やはり狙いは個人情報。。。
「○○という商品を購入した顧客リスト」が闇で転売されていても全く不思議はないです。名簿にはそれだけの価値があるのですから。
また、自分の知らないところで勝手に出品アカウントが作られて、詐欺の片棒を担がされていた・・・などと言うことも過去にはあったようです。こうなると場合によっては身に覚えのないクレームを受けるなど、大変なトラブルを抱えることになってしまいます。
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詐欺業者を見抜くには?
Amazonで詐欺業者を避けるために一般的には次のようなこと推奨されて来ました。
- Amazon本体からのみ購入する
- 少なくともPrimeマークの付いている業者から購入する
- 評価の高い出品者から購入する
・・・ところが、最近はそれすらも怪しくなっています。まぁ、Amazon本体からと言うのはいいとして、Primeマークや評価数も当てにならなくなりました。
Primeマークや高い評価もうのみにしてはダメ
最近では中国業者が日本のAmazonに進出するためのマニュアルまでそうです。
最近、中国の個人や中小企業向けに、日本のAmazonに進出する為のセミナーがあちこちで開かれていて、そのメソッドがえげつない…という話が興味深かった。
という内容のツイートをしたけれど、長くなったので、画像にまとめました。 pic.twitter.com/HrQCPZq9sT
— 台湾人 (@Taiwanjin) July 13, 2018
その手順は、
- 自作自演で大量の星5つ評価を稼ぐ
- その評価を元にPrimeマークの出品者になる
- 競合する出品者がいた場合にはわざと購入して悪い評価をつけて評判を落とす
・・・ここまでされたら、普通の善良な購入者は簡単に騙されてしまいそうです。
もちろん、これは詐欺の手口ではなく、中国の業者さんが日本のAmazonで強いアカウントを育てるための手引きですけれど(かなり強引ですが)、星の数は当てにならないと言うことは分かりますね。
レビューを読み込む
ですから、たとえ高評価のセラーであっても、販売者のページに行ってフィードバックに目を通してみてください。
- 何となく日本語の文字面が変(ひらがなの混じり方など)
- 内容がうすい、辻褄が合わない(”良い笑顔でした。”←ネットショップで何故に笑顔?)
- たくさんの星5つの中に時々星1つ&クレームが混じっている(多分これが本当の評価)
ネイティブな日本人の目で見て「あれ?」と感じたら危険信号!ですね。
販売者のページをチェック!
販売者のページにある「特定商取引法に基づく表記」を確認しましょう。何か引っかかるところはありませんか?
私が「やられたっ」と思った販売者さんですが、住所が「東京と」となっていたんです(かなり笑えます)。普通「東京都」を「東京と」なんてうっかりミスをする日本人がいると思いますか?ましてや自分のお店の看板とも言うべき大切なページで。。。
ですから、ある意味ずさんとも言えるんですよね。
ナイーブな日本人
「ナイーブ」って言葉があります。
日本では、繊細とか素直とかプラスの意味合いがありますが、海外では「世間知らず」とか「何でもうのみにする」という、ネガティブなニュアンスの言葉だそうです。
私も含めて日本人ってナイーブだなぁ。。。
「アカウントの調整」という言葉が広く知られたのは2017年4月のことです。この頃、中国人の詐欺グループによって、Amazonに出品している日本人のアカウントが次々と乗っ取られたという事件がありました。
乗っ取られたアカウントでは、商品の価格があり得ないくらい安値で売られていました。それでユーザーは喜んで買ったのですが、結局商品は届かず。その後Amazonから返金処理のメールが送られて来て、そこに返金の理由として「アカウントの調整」と記されていたんですね。多くの個人情報が抜かれたわけです。
その後、Amazonではアカウントの2段階認証が推奨され、今では同じ手口での乗っ取りはなくなりました。が、こういうものは常にイタチごっこ。手口がどんどん進んでいます。
トラブルに巻き込まれないためにも、情報を取りつつ、こんな可能性もあるんだ〜と頭の片隅に置いて、今より少しだけ注意深く利用して行きましょう!
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